No. 4813
備前徳利
¥160,000
売約済み作品説明
備前が誇る伝統工芸士で、酒器作りの神様と謳われた中村六郎先生の前作の備前徳利です。柔らかな甘焼きが特徴の中村六郎先生ですが、本作は山土を思わせる非常に荒い土を使用し、ざっくりとした肌合いに強い緋色が掛かる異色の作風となっています。まるで古備前の徳利のように色合いや景色の濃密であり、水に潜らせれば鮮やかに冴え返る色合いと、鉄分を吹いた豪快な土肌の対比が素晴らしいです。荒々しい土肌はくっきりと色が別れた窯変が多い晩年とは違って、色合いの境界が曖昧で多種多様な色合いが鮮やかに発色しながら入り混じっています。その中でも抜けの部分に出た、南蛮焼き締め風の橙色の土味と濃厚な紫蘇色の色合いは、特に色味が強く一際目を引きます。背面に出た黄胡麻と桟切りも、濃厚な橙色や紫蘇色をより引き立て、晩年とはまた違う六郎先生の魅力を引き出しています。(汚れなどは感じられませんがやや使用感があります、前作ですので予めご了承下さい)
作品情報
- 器種
- 徳利
- 商品説明より
- 共箱(四方桟)
口縁3.8cm×胴径8.3cm×胴径8.2cm×高さ13.9cm 容量約400cc
作家紹介・陶歴
中村六郎先生は、終戦までは会社勤めをされていましたが、1945年に人間国宝 金重陶陽先生に師事し技術の修練を積み、1961年に六郎窯を築いて独立されました。ろくろでは徳利などの酒器を好んで制作。たたらでは泡瓶、急須、茶碗なども手掛けています。朴とつで野性味あふれる作風で、焼き締め陶なので焼成を大切にし、作品の良し悪しを決める窯詰めにも力を入れていました。86年度の伝統工芸士であり、同年、岡山日日新聞賞を受賞し、89年には春の叙勲で勲七等青色桐葉章を受章されました。2004年4月に亡くなられました。
