No. 4443

緋襷ぐい呑

金重素山

¥200,000
売約済み

作品説明

天才陶工と呼ばれた兄・金重陶陽先生の助手としてキャリアをスタートさせ、備前の名工として人々に愛される作品を手掛けた金重素山先生の緋襷ぐい呑です。齢五十歳の半ば頃より円山窯にて本格的に備前焼を手掛け始めた素山先生ですが、本作は六十歳後半頃の作品で素山先生の代名詞の一つである電気窯における緋襷焼成の酒呑となっています。六十歳中頃の強く焼けてはっきりと線の出た緋襷とは打って変わって、こちらは緋襷の色合いが柔らかい橙色になっており、緋襷自体もやや朧げでじんわりと色が広がるような発色の仕方となっています。三方に二輪菊花紋を打ち付けており、石黒宗麿先生らと交流を深めた素山先生ならではの独特のセンスとなっています。碁笥底高台ですが外周部の肉を削ぎ飛ばすような勢いで一周し、内側はゆっくりと一撫でするように削っており、器全体のふんわりとした伸びやかな造形と見事に対を成しています。非常にゆっくりとした轆轤で立ち上げられた本作は、指を指し込み土の回転の起点となる見込み底にその軌跡が感じられ、緩慢かつ威厳のある土の動きが感じられる轆轤目が茶陶の巨匠らしい抜群の包容力を生み出しています。

金重素山先生のブログ記事を見る 愫識箱(四方桟)
径7.5cm×径7.4cm×高さ6.3cm

作品情報

器種
ぐい呑
作家紹介・陶歴
金重素山先生(1909年〜1995年)は人間国宝金重陶陽先生の実弟で、1951年頃までは一緒に作陶されていました。桃山調の緋襷を得意とし、茶陶の第一人者と言われました。1964年岡山市東郊に円山窯を築窯、1966年電気窯による桃山調の緋襷を発表して反響を呼びました。1982年伊部に移り牛神下窯を築き、1983年県指定重要無形文化財保持者となりました。文化庁長官表彰、岡山県文化賞、勲四等旭日小綬章を叙勲されました。1995年に亡くなられました。

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