No. 4684

備前酒呑

金重素山

¥220,000
売約済み

作品説明

天才陶工と呼ばれた兄・金重陶陽先生の助手としてキャリアをスタートさせ、備前の名工として人々に愛される作品を手掛けた金重素山先生の備前酒呑です。齢五十歳を過ぎるまで自らの作品を売らず兄の陶陽先生の影に徹してきた金重素山先生ですが、本作はそんな素山先生の作品が少しずつ世に出始めた六十歳頃に制作された酒呑です。窯の中でも火前に設置されて焼き上げられており、滑らかなガラス状の胡麻がまるで作品をコーティングするかのように付着しています。このような焼き上がりのものは金重一門では特に茶碗に多く、茶陶という性質上口当たりの良さや肌合いの滑らかさを追求するために火前に置かれて焼成されます。本作もその性質を受け継いでおり、酒器や酒呑というよりも寧ろ小型の茶碗、言い換えるならば「酒碗」のような趣があり、茶陶のような品格のある景色と使用感が素晴らしいです。土に関しても特級とよんで差し支えない最上級のものが使用されており、溶けた黄胡麻の裏面部分、裏面にあたる部分の柔らかな茶色の土味や、高台部分の融着防止に使用された童仙房の色抜け等に、他では目にすることのない金重一門の良土の特徴が出ています。

金重素山先生のブログ記事を見る 愫識箱(四方桟)
径7.1cm×径7.1cm×高さ5.5cm

作品情報

器種
ぐい呑
作家紹介・陶歴
金重素山先生(1909年〜1995年)は人間国宝金重陶陽先生の実弟で、1951年頃までは一緒に作陶されていました。桃山調の緋襷を得意とし、茶陶の第一人者と言われました。1964年岡山市東郊に円山窯を築窯、1966年電気窯による桃山調の緋襷を発表して反響を呼びました。1982年伊部に移り牛神下窯を築き、1983年県指定重要無形文化財保持者となりました。文化庁長官表彰、岡山県文化賞、勲四等旭日小綬章を叙勲されました。1995年に亡くなられました。

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